横浜堀川 / 日下部金兵衛


横浜堀川 / 日下部金兵衛


"530 Creek Yokohama" 日下部金兵衛 / 1880s

前田橋から谷戸橋方面を望んでいます。前方に見える橋は明治20年に鉄橋で再架された谷戸橋。堀川を挟んで、左手に関内居留地、右手は元町です。

谷戸橋の左方に、ブリジェンスが設計した横浜グランドホテル旧館の煙突が見えています。右奥の大きな寺屋根は、安政6年(1859)に建立された増徳院です。

左端に見える高塔は、明治12年(1879)に建てられた初代クライスト・チャーチの鐘楼です。その左側には、本堂の屋根に据え付けられた、前後2基の十字架も小さく見えています。鐘楼は明治25年(1892)に取り壊されるので、写真はこれ以前に撮影されたものです。

左手の叉路に突き出した建物(下図の右端)は居留地109番、楽器店のドーリング商会 (Doeling & Co.) です。看板にピヤノ、オルガン・シエロー(チェロ)とあります。開業は明治16年(1883)、明治28年(1895)には本町通52番地へと移ります。のちに西川楽器を興す西川虎吉は、このドーリングからピアノ製造の手ほどきを受けました。

その左側、塀に板材が立て掛けてある店舗の看板には、Martin, No.107, Coal Depotとあります。石炭輸入商のマーチンのようです。


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Date: 2007/11/11 10:13:08 | Post: mikio


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